ビグルモワ

すべて物語にしてしまいたい

横山未来子『はじめてのやさしい短歌のつくりかた』掲載短歌の索引

よさそうな短歌の入門書があったので読んでいました。短歌の本なのにタイトルが575。

はじめてのやさしい短歌のつくりかた

はじめてのやさしい短歌のつくりかた

デザインがかわいいのと章立て(でいいのだろうか)が見開きでワークっぽいのがよかったです。受験勉強好きな人は親近感をおぼえる感じです。新旧短歌が随所に掲載されているので眺めているだけでもよさげな歌がみつかるかもしれません。

なんやかんや個人的に好感のもてるつくりの本なのですが、掲載歌(人)の索引があるとよかった……っ、、というわけで、自分で調べました。もしかしたら後人がいるかもしれないのでブログ記事としてアップしておきます(怒られたらお蔵入りするので怒る権利のある人で怒った人は怒ってください)。

引用された歌人の名前、フリガナ、掲載の頁番号、頁数カウントの表(表記等は前掲書による)

なまえ フリガナ 掲載頁 カウント
會津 八一 アイヅ ヤイチ 42 1
雨宮 雅子 アメミヤ マサコ 38 112 2
安立 スハル アンリュウ スハル 117 1
池田 はるみ イケダ ハルミ 115 1
石川 一成 イシカワ カズシゲ 105 1
石川 啄木 イシカワ タクボク 114 1
石川 不二子 イシカワ フジコ 82 104 2
伊藤 一彦 イトウ カズヒコ 13 66 115 3
伊藤 左千夫 イトウ サチオ 47 1
稲葉 京子 イナバ キョウコ 14 39 42 74 105 5
上田 三四二 ウエダ ミヨジ 59 118 2
内山 晶太 ウチヤマ ショウタ 59 124 2
梅内 美華子 ウメナイ ミカコ 43 1
江戸 雪 エド ユキ 90 1
大口 玲子 オオグチ リョウコ 69 108 2
大西 民子 オオニシ タミコ 11 26 47 63 91 91 6
大松 達知 オオマツ タツハル 79 99 2
大森 静佳 オオモリ シズカ 32 71 2
岡井 隆 オカイ タカシ 45 85 123 3
荻原 裕幸 オギハラ ヒロユキ 124 1
奥田 亡羊 オクダ ボウヨウ 45 79 2
小野 茂樹 オノ シゲキ 34 1
春日井 健 カスガイ ケン 37 49 2
片山 広子 カタヤマ ヒロコ 91 1
加藤 治郎 カトウ ジロウ 124 1
河野 裕子 カワノ ユウコ 2 40 65 67 70 83 85 86 119 9
北原 白秋 キタハラ ハクシュウ 8 36 73 89 4
紀野 恵 キノ メグミ 44 77 2
木下 利玄 キノシタ リゲン 9 62 90 3
紀友則 キノトモノリ 96 1
葛原 妙子 クズハラ タエコ 13 30 70 78 85 5
栗木 京子 クリキ キョウコ 7 39 67 72 93 5
小池 光 コイケ ヒカル 49 1
河野 愛子 コウノ アイコ 9 1
小島 なお コジマ ナオ 111 1
小島 ゆかり コジマ ユカリ 5 26 46 87 109 115 117 121 8
小高 賢 コダカ ケン 106 1
五島 美代子 ゴトウ ミヨコ 106 119 2
小中 英之 コナカ ヒデユキ 82 84 2
駒田 晶子 コマダ アキコ 94 1
近藤 芳美 コンドウ ヨシミ 89 1
今野 寿美 コンノ スミ 35 1
斉藤 斎藤 サイトウ サイトウ 111 1
斎藤 史 サイトウ フミ 2 60 91 121 123 5
斎藤 茂吉 サイトウ モキチ 28 48 72 73 90 97 117 121 8
相良 宏 サガラ ヒロシ 14 65 68 3
佐佐木 信綱 ササキ ノブツナ 3 4 26 48 78 87 97 115 122 9
佐藤 佐太郎 サトウ サタロウ 58 63 83 89 96 105 6
佐藤 通雅 サトウ ミチマサ 81 1
澤村 斉美 サワムラ マサミ 83 1
島田 修三 シマダ シュウゾウ 117 1
釈 迢空 シャク チョウクウ 12 1
晋樹 隆彦 シンジュ タカヒコ 117 1
高野 公彦 タカノ キミヒコ 36 64 99 107 4
高安 国世 タカヤス クニヨ 62 1
竹山 広 タケヤマ ヒロシ 15 29 109 120 4
俵 万智 タワラ マチ 25 75 87 124 4
築地 正子 ツイジ マサコ 89 1
塚本 邦雄 ツカモト クニオ 12 74 76 123 4
土屋 文明 ツチヤ ブンメイ 58 77 105 113 119 5
坪野 哲久 ツボノ テッキュウ 15 74 2
寺山 修司 テラヤマ シュウジ 110 123 2
堂園 昌彦 ドウゾノ マサヒコ 124 1
杜澤 光一郎 トザワ コウイチロウ 86 1
永井 陽子 ナガイ ヨウコ 49 1
中島 哀浪 ナカジマ アイロウ 59 1
中城 ふみ子 ナカジョウ フミコ 91 1
永田 和宏 ナガタ カズヒロ 26 93 2
永田 紅 ナガタ コウ 3 27 43 111 4
永田 淳 ナガタ ジュン 82 107 2
長塚 節 ナガツカ タカシ 98 1
中村 憲吉 ナカムラ ケンキチ 10 1
野原 亜莉子 ノバラ アリス 35 1
花山 周子 ハナヤマ シュウコ 117 1
花山 多佳子 ハナヤマ タカコ 29 59 63 116 4
馬場 あき子 ババ アキコ 33 77 107 3
浜田 到 ハマダ イタル 45 1
東 直子 ヒガシ ナオコ 124 1
福田 栄一 フクダ エイイチ 65 1
藤井 常世 フジイ トコヨ 99 1
藤島 秀憲 フジシマ ヒデノリ 111 1
古谷 智子 フルヤ トモコ 113 1
穂村 弘 ホムラ ヒロシ 43 124 2
本田 一弘 ホンダ カズヒロ 39 1
前川 佐美雄 マエカワ サミオ 10 88 123 3
前田 夕暮 マエダ ユウグレ 6 26 78 86 119 5
正岡 子規 マサオカ シキ 34 56 80 122 4
真中 朋久 マナカ トモヒサ 109 1
三浦 綾子 ミウラ アヤコ 119 1
三国 玲子 ミクニ レイコ 4 1
水原 紫苑 ミズハラ シオン 42 1
壬生忠岑 ミブノタダミネ 98 1
宮 柊二 ミヤ シュウジ 8 31 47 58 4
宮 英子 ミヤ ヒデコ 113 1
宮原 望子 ミヤハラ モチコ 87 1
森岡 貞香 モリオカ サダカ 31 70 121 3
安永 蕗子 ヤスナガ フキコ 7 1
山中 智恵子 ヤマナカ チエコ 6 1
横山 未来子 ヨコヤマ ミキコ 50 58 71 92 105 5
与謝野 晶子 ヨサノ アキコ 27 62 81 3
与謝野 鉄幹 ヨサノ テッカン 122 1
吉植 庄亮 ヨシウエ ショウリョウ 115 1
吉川 宏志 ヨシカワ ヒロシ 11 27 38 56 63 71 79 81 111 9
米川 千嘉子 ヨネカワ チカコ 48 75 107 3
若山 牧水 ワカヤマ ボクスイ 5 24 122 3
渡辺 松男 ワタナベ マツオ 124 1

五十音順。敬称略。歌人の氏名フリガナ・掲載頁・表形式等、何度か確認し気をつけたつもりではありますが、万が一相違・記載ミス等ありましたら、お手数ですがおしらせください。
エクセルのデータをはてな記法にするのに以下のサイトを利用しました。便利。
http://tetsu23.my.land.to/table.htm

全246首、総人数106名(エクセルに数えさせました)。
おまけで引用の頁が多いのは9回で以下の三名でした(これもエクセルが数えた)。
河野 裕子、佐佐木 信綱、吉川 宏志(五十音順)
(考えすぎると歌壇のあれこれが気になっちゃうのでやめました)

自作解題――思い出がいっぱい

soulkitchen.hatenablog.com

 

忘れないうちにさらさら書いていこうとおもうことです。

 

1. ファー

 すべて世のゴッドファーザー触れたもの名前をつけて駆け出していく

 

★ファーが定まらず悩んだのであった。心配なのはゴッドファーザーはたぶんオジサンなので駆け出していくと、わき腹がいたくなっちゃうんじゃないかな、ってこと。でも禁酒禁煙ランニングとか健康的なゴッドファーザーは嫌だな。

 

2. 密(蜜→密に訂正しました!)

 密教の秘密で思い出すものは三島由紀夫のあのしたり顔

 

★ぱっと秘密、だなと思ってしまって、これはけっこうすぐにつかう単語。くどいかなとか思いつつ密教で重ねてみた。

奔馬―豊饒の海・第二巻 (新潮文庫)

奔馬―豊饒の海・第二巻 (新潮文庫)

 

 

暁の寺―豊饒の海・第三巻 (新潮文庫)

暁の寺―豊饒の海・第三巻 (新潮文庫)

 

 このへん?

 

3. LED

 ぴかぴかにするのはサンタの約束と取り残されたLEDと

 

★良い子にしてたらサンタさんが来るわよ、というのと、たとえば人類が滅んだあともLEDは残るんだろうか、というような想像。電気を残して滅ぶ人類。

 

4. グレーゾーン

 はらまきは上勢なのか下勢か彼と彼女のグレーゾーンね

 

★わたしはズボンとかの仲間と思うので下勢派です。

 

5. くま

 熊のつく苗字がいいと言われたがいりくまさんにはならなかった未来

 

★その昔、詐欺師に姓名判断されたときに薦められた苗字が「入熊」でした。詐欺師も画数とか見るんだナァと今では思えるのですけれど。詐欺師よりも詐欺師と一緒にいた女の人の方が印象的で、その女性も見たことのない不思議な姓を名乗って、これも詐欺師が占った結果なんだろうなと見当がついた。けっこうひどいこと言われたとか思い出したけど、本筋じゃないから割愛します。連絡は断ったので詐欺師かはわかりませんけど、たぶん詐欺師だったんだろうと思っております。詐欺師はヤマモトとか普通のそんな苗字だった気がする。

 

6. 石

 何者になれない僕らのような石 拾って滝のそばに積んでく

 

★山に行ったときに、滝のそばにたくさんの石積みがあって、賽の河原の子どもたちの代わりに積むんだっけとか思って(うろ覚えだけど)、しかし十積んであるものはなかったので、①紙を十回折るのは難しいと同様、石を十積むのは難しい、②子どもたちは救われない、自力で積むしかない、とか考えて少し暗い気持ちになったのだった。

 

7. イエス

 犬「イエス」猫だって「イエス」鳥「イエス」 イエスイエスのイエスの生活

 

イエスマンが世界をまわす。

 

8. 鐘

 鐘の音の空から落ちてくる夜のおおきいみそかは別れのにおい

 

★夜に歩いているときに、最近年末の空気だなーとか思っていたのだけど、よくよく見極めたところ、別れのにおいがするんだとわかったのだった。冬の空気もあるかもなのだけど、正月一日にスーパーとか行くと感じる感じです。なんかそんなにおいがする。

 


たま 鐘の歌

鐘といえば鐘の歌。

 

9. 氷

 氷つき付け鼻みたいな富士山がすべりおちてく湖にぽちゃん

 

★凍りつき、なので氷りつき、とかのがよかったなぁ。富士山が湖にダイブするところ、見てしまったのが面白かったのだった。

 

10.【枕詞】降る雪の

 降る雪の消えたらはるよ春よ来いこたつの君がちんとんしゃんで

 

★「もう冬だね」と知人に言ったら、「雪が降ったら冬と認めてあげます」とか上から目線で言われたので、その人とその恋人を想像して、さらに季節をひとつずらしてみた。半分くらいの春なのに、「君」はまだまだこたつにこもって「雪が消えたら春だよー」とか言っている情景。雪が残る地方なんだろうなぁ。かわいい彼女じゃん!!! って自分で考えた彼女だった。(一期の)最後なので祝言立てというかめでたい感じがよかったのであった。ちんとんしゃんで春を待つ。

 

 

わたしの中では情景が固定されていて余白のあまりない歌が多かったかもと思う。受け手はそんなこと知らないのですけれど。締切は10日だったのを勘違いしていて9日の夜にががっとまとめたので、詠みきれてない!! ってのものありますが、それはそれで意味不明でよいかなとか思ったり。

短歌の目は途中からの参加だったので、とりあえず四十首あって、その一覧を先ほど見ていたら、はじめの月のはガチガチで詰めまくっている印象があったので、それに比べれば馴れたというかこなれただなぁとか思いました。決まらなくてウンウン悩むのは同じだけど。企画がないと詠まないので、なにかしら工夫していきたいとは思っています。過去問やる感じでやるかなぁ。とはいえ、他の人のを読むのも楽しいんですよね。

 

★一度に読む用にまとめました

soulkitchen.hatenablog.com

自作解題――ギリギリつめこむ物語(fromあの丘)

soulkitchen.hatenablog.com

 

というわけで短歌の感想。下書きで寝かせすぎてしまった。今回は短歌たちよ、わたしから離れて遠くへー! と思いながらつくりました。つまり、物語だったり、なにかが続いていく感じに。前回が自分自分で嫌になってしまったので。みる側からしたら変わらないよという感じかもですが、こちらの気分は全然違うのです。

 

 

あと、あんまり言うことないです。なかったです。

なんだけど、思ったこととか発想の順番とか書いておきます。ひねりだします。わたしがつくったんと違う、とかいってフラットに、ある意味無責任だなとも思うのだけど、フィーリングカップル方式というか、思いついた77と情景とをかけ合わせていく感じ。自分から離れるため、お題につき三首ずつ詠む、というのを考えたのですが、そうしたのもあり、最初からフィックスされたのもあり、色々。てにをはとか語尾をどうするか、くらいの推敲じゃなくて、もうこの単語で決定のレヴェルで決めたいという気持ちがあった。決然としている。

 

1. シチュー

 猫と僕と君にはさまれ床に寝るふり回されたシチューの温度

 

★カレーライスじゃないからケンカになったんと思う。床に寝ているのはシチュー。

 


カレーライス / 遠藤賢司 - YouTube

 

あと、そのまま猫と僕と君というのがあって、それはこれ。

www.dailymotion.com

 

 

2. 声

 押し入れに隠れて泣く子に届くよにヒッヒッフーとか産婆のかけ声

 

★難産だった。二首目か三首目。いろんな声があるけど、ニッチなところを行きたいというのはいつでもあって、それで、弟妹がうまれるときの長子の気持ちとドーパミンめちゃくちゃ出てるんだろうなーみたいな産婆のハイテンションな声の対比。絶対わかってて大声出してるんですよ、産婆。ヤな奴だから。みたいなことまで考えてしまったわたしは長子。まあでも多分ほかにもいろいろ想像できそうな感じがあって、そのあそびがあるのが好きです。

 

3. 羽

 カッコウの母さん甲斐ない羽蒲団新型iPhoneあたためている

 

カッコウの鳥言葉、「母親への愛情」ですって。自分のたまごは他鳥にあたためさせて、じゃあなにをあたためますか? って。しかし鳥言葉とカッコウの認知度でフィックスしたので頭の中でつくってしまった歌。滑稽さと上と下のつながりの突然さは気にいっている。あたためたiPhoneのあたたかさを知るのはわたしたちとカッコウだけなのだった。

 

4. 信

 新番組 深夜ラジオで浄罪を「MCイエスの俺を信じろ」

 

★ハイ、とゆーわけでね、はじまりました、MCイエスの俺を信じろ、司会はもちろんワタクシMCイエス! REPベツレヘム、やってきたオレ、あふれ出る慈悲、血も肉も全部与える月桂樹、めくるめく聖書をライムに讃美歌をビートに、イスラエル綺羅星、父たる神も、きっと嫉妬、グッとくる短波にノ、せ、て、受験生から会社員、主婦の皆さんだーれでも迷える子羊ちゃんたちをすっべーて、導いていく新番組! 十字架を背負いながら(笑)、アノ丘からお送りしてマース! オーレーをー! 信じるかーい?!?!?!(フヮフヮ!!!)

 フリースタイルラップに昼も夜もなくはまっている最近ですね。厩つながりで聖徳太子と2MCのユニット組んでほしいですね。

 

5. カニ歩き

 抽斗を少しあけとくお八つどきカニ歩きでくる君がつかまる

 

★お菓子の抽斗をすこーしあけておくと、食いしん坊の君がこっそりやってくる、あたたかい午後のこと、、、みたいなやつです。

 

6. 蘭

 1Kの地獄の沙汰も金次第和蘭金魚は浴槽に棲む

 

★地獄が1Kで閻魔も死者もそこにぎゅーっとしていたら、、トイレでもベランダでもいいから自分の場所がほしいだろうなぁ。オランダの金魚は小金持ちでまあまあのところをさっさと確保するのです。地獄にも紅い金魚は映えるだろうな(575)。

 

7. とり肌

 とり肌のたましいみたい深更の指で撫ぜって息つきルルル

 

★たましいはツルツルしているイメージなのだけど、何かあったらとり肌たつのかしら。そしたら撫でてみたいですね。

 

8. 霜

 クマに育てられたサイの冬眠は霜月に寝て師走に起きる

 

★「霜月に寝て師走に起き」たらおもしろいのってなんだろうっていうところから。サイって冬眠下手そうよね。

 

9. 末

 長男で末っ子つまりヒトリッコ丘にのぼってピョーと笛吹く

 

★ひとりっこ。一人っ子。独りっこ。表記をヒトリッコにしたのよかったなぁとか思ったり。へそ曲がりの青年が両親の遺言だけは忠実に守ったけど、ア、いっけねえ、ってなってトンビになった、みたいな昔話が脳裡にありましたがどうでしょう(はたしてメジャーな話なのかこれは)。なんか寂しいようなしかしからっとした不思議な余韻があるように思っております。これも余白があるみたいで、皆様ちがった受け取り方されてたら楽しいです。

 長男で末っ子しかし姉がいる、という可能性はあるんですが、それは野暮なのでひとりっこでお願いします。ヒトリッコってあらためてみるとすごい響きの言葉だ。そもそも存在として一人っ子にも興味があります。やっぱマイペースなんかな、とか。

 

10.【枕詞】ひさかたの

 ひさかたの光を弄んでいるinstagramのオバケの加減

 

instagramには絶対オバケがいると思うんですよ、わたしゃ見たんですよ、写真を撮ってすぐさまフィルタをかけてなにかのバーを調節しアップする一連の流れ、どんな写真を撮ったって、キラキラ☆インスタ女子の出来上がりなんですよ。っていう西暦2015年の怪談。

 

 

いくつかできたところで、動物がめっちゃいる! と思って、そこから動物界に舵を切ったところがあります。前回は体言止めが多かったのにくらべて、今回は動詞が多いなぁ、とか。詳細に語る言葉をもたないのが歯がゆいのですが、前よりは動きがあってにぎやかなのかなとか思い、満足している。単純に楽しそうな情景も多いし。ただ、最後の二首くらいで(声とひさかたの、だったかな)、静的すぎるーもっと動きをーとなってたので、まだ足りない、のかも。産婆がサンバでルンバに乗って駆け抜ける、みたいなことを考えてました。もちろんあの格好で。

http://www.flickr.com/photos/30974608@N02/13124970424

photo by TerryGeorge.

(動きってそういうことなんだろうか)

  

短歌というものについて考えたときに、これは題詠なのだけど、正解というものがあるわけではなく、言ったら人の数だけ正解があるのだけれど、その人が詠む以外に、今この瞬間に詠むという次元があるような気がした。つまり、時流、みたいなものが。これは短歌にかぎらず小説とかもそうなんじゃないかなという気がしていて、書く人、書かれるもの、お互いに生き物である、というような着想からきている。それでそこにお題がはまる、という三点が短歌の成立を支えている、ような気がする、というようなことがメモに書いてあるのだけど、約ひと月後のわたしにはあんまり意味がわからない。でもそのときはこれが正しいとわかってたことは覚えているので、それでいいのだった。

 

それで次回は動きがあるように詠む、もしくは短歌からはみ出るくらいの大きなもの、についてなんとか形にできたらいいと思っている。自分のに言うことなかったら、ほかの人の短歌について書いてみたいなーとかも思った。はたして。

 

無意識というか前意識あたりをちら見せくらいで入れるサーヴィス 

 

こんな感じかな、ってのが今月の感じでした。